カタール王室から豪華航空機の贈り物、トランプ氏受領へ-ABC
Gabriela Mello-
超高級仕様のボーイング747-8、新しい大統領専用機に-ABC
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カタールは贈与報道を「不正確」と指摘、民主党は批判し調査を要請
カタール王室は超高級仕様のボーイング747-8(ジャンボジェット機)をトランプ米政権に贈与し、大統領がこれを受領(じゅりょう)する見通しだと、ABCニュースが11日に報じた。外国政府から受け取る贈り物としては過去に例のない高価な物となる可能性があるという。
ABCニュースが計画に詳しい関係者の話として報じたところによると、この贈与は今週、トランプ氏が中東歴訪の一環としてカタールを訪問する際に明らかにされる見通し。
このボーイング747-8は米大統領専用機「エアフォースワン」として使用される予定だと、関係者がABCに述べた。

トランプ氏はかねて、老朽化したエアフォースワンの代替機を求めている。最初の大統領任期中にボーイングに発注したものの、ボーイングの慢性的な遅延によって滞っている。米空軍が今月明らかにしたところ、ボーイングは新型機を2027年までに納入する案を提示した。
ホワイトハウスはブルームバーグからのコメント要請に応じなかった。
トランプ氏は自身のSNS、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、報道の一部を事実上認め、この取引について早々に追及した民主党議員らを批判した。
「国防総省が40年前のエアフォース・ワンの代替機として747型機を無料で、しかも非常に公的かつ透明な取引で一時的に受け取るというのに、それが気に入らない『ひねくれた民主党』議員らは、この飛行機についてわれわれに多大な金額を支払えと主張している」とトランプ氏は投稿した。
航空機受領報道について批判した民主党議員の1人、トーレス下院議員は「空飛ぶ詐欺まがいの行為だ」と指摘。イスラム組織ハマスとの関係を理由にカタールを非難したほか、「米国史上前例のない大統領による不当利得」だとトランプ氏を批判した。
トーレス議員は、米会計検査院長と政府倫理局、国防総省の監察官代理に宛てた書簡で、即時の倫理調査と正式な助言的意見の提出を要求。こうした贈与が、連邦の倫理規定や、外国政府からの贈り物を議会の承認なしに受け取ることを禁じた合衆国憲法の規定に違反するかについて、公式な見解を求めている。
ABCによれば、ボンディ米司法長官とホワイトハウスのウォリントン最高法律顧問がまとめた分析では、トランプ大統領の任期満了前に所有権が大統領図書館に移されるならば寄贈は「法的に許容される」と結論付けられている。
一方のカタールはABCの報道の後、トランプ氏のSNS投稿の前に、贈り物に関する報道は「不正確」だとの見解を表明。カタールのアンサリ報道官はブルームバーグに対し、エアフォースワンとして「一時的に使用」するために同機を移す可能性が「現在検討されている」が、「決定は下されていない」と述べた。
トランプ氏は2月、フロリダ州ウェストパームビーチに着陸したカタール所有のボーイング機を視察したとブルームバーグ・ニュースは3月に報じた。トランプ氏は当時、記者団にボーイングへの不満を述べ、「ほかの手段」を検討中だと話していた。
原題:Trump Set to Accept Luxury Jet as Gift From Qatar, ABC Says (3)(抜粋)
これはブルームバーグ・オートメーションを利用して作成した記事です。