EUが対米関税リスト公表、航空機や自動車など-交渉結果次第で
Jorge Valero、Alberto Nardelli
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ボーイング機、米国製自動車など対象ー加盟国や関係者と調整へ
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今週から米国政府と本格交渉-貿易障壁の削減、投資拡大など提案
欧州連合(EU)は8日、トランプ米政権との貿易交渉に失敗した場合に備え、米国への追加関税を950億ユーロ(約15兆4800億円)規模に拡大する計画を明らかにした。
EUの執行機関、欧州委員会が提案した報復措置は、ボーイングの航空機、米国製自動車、バーボンなど、当初リストからは削除された工業製品を特に標的としている。加盟国や利害関係者と6月10日まで協議するため、提案内容は最終決定前に変更される可能性がある。
欧州委員会は、今週、米国政府との交渉を本格化させ、トランプ氏の関税に対する友好的な解決策を探る方針だ。欧州委の当局者は、貿易・非関税障壁の削減、米国への投資拡大など、正式な提案に盛り込む可能性のある項目のリストを米国側に示す見込みだ。
米国とEUの協議は、今のところほとんど進展しておらず、米国の関税の大部分が維持される可能性が高い。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は声明で、米国との友好的な合意を目指す姿勢を示しつつ、「同時に、あらゆる可能性に備えて準備を続ける」と強調した。
EUのリストには、適用される関税率の詳細は明記されていない。関税率や対象数の決定は4週間の協議が終了した後であり、交渉結果に左右されると、EU高官の1人は語った。
EUが標的とする米国製品の主な内訳: |
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出所: EU高官 注:金額は概算 |

原題:EU to Target US Cars, Planes, Bourbon If Trump Won’t Do a Deal
(抜粋)
(表と最終段落を加えます)
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