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三菱商、米エネルギー開発会社の1兆円超買収で協議-関係者

更新日時
  • 実現すれば、三菱商にとって過去最高額の買収案件に
  • CO2排出量少ないLNG、脱炭素移行期のエネルギーとして重視

三菱商事が、米エネルギー投資・開発会社のエーソン・エナジー・マネジメントの買収に向けて同社と協議に入っていることが分かった。買収額は約80億ドル(約1兆1500億円)で三菱商にとって過去最高額の案件になる見込み。複数の関係者が明らかにした。

  取引は今後数カ月以内に発表される可能性があるという。関係者らは情報が非公開だとして匿名を条件に明らかにした。ダラスに本社があるエーソンは、テキサス州東部とルイジアナ州北部にまたがるヘインズビル・シェール盆地で天然ガス開発を行っている。アブダビ国営石油(ADNOC)がエーソンの資産買収を検討していると、ブルームバーグは4月に報じていた。

  最終段階近くにあるものの、遅れが生じたり交渉が破談になる可能性もあると同関係者は話す。またエーソンを巡り別の買い手候補が現れる可能性もあるという。

  三菱商は、同社が発表したものではなく、現時点で決定した事実はないとのコメントを発表した。開示すべき事項を決定した場合は、速やかに公表するとしている。エーソンの広報担当者はコメントを控えた。ADNOCの広報担当者は、コメントの要請に応じなかった。

   三菱商株は17日の取引で、一時前日比1.8%安の2838円を付けた。大和証券の細井秀司シニアストラテジストは、人工知能(AI)の普及で電力やエネルギー需要が高まっており、「買収は基本的にはいい話だ」とした上で、買収額が高すぎるのではないかという不安は残るとした。

  岩井コスモ証券の清水範一アナリストは液化天然ガス(LNG)需要は世界的な高まりが見込まれる一方で、事業の業績が市況に左右されるリスクもあると指摘。投資家は判断しづらい状況で「具体的な内容を待つ見方が多いのではないか」と述べた。

  ブルームバーグのデータによると、11年に英資源大手アングロ・アメリカンから買収したチリ銅鉱山部門の53億9000万ドルを超え、三菱商にとって過去最大の買収となる。

  三菱商はLNG事業に長年携わっており、ルイジアナ州の大型開発プロジェクトにも参画している。他の化石燃料に比べて二酸化炭素の排出量が少ないLNGは、AIなどで電力需要が増す中、脱炭素への移行期のエネルギー源として重視されている。

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原題:Mitsubishi Said in Advanced Talks to Buy Aethon for $8 Billion(抜粋)

(会社側のコメントを追加し更新します)
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