米利下げ、9月開始観測強まる-雇用指標の軟化で市場織り込み進む
Elizabeth Stanton、Liz Capo McCormick米利下げが想定よりも早期に再開されるとの見方が市場で強まっている。米雇用市場が勢いを失いつつあるとの新たな兆候が背景にある。
債券市場では連邦公開市場委員会(FOMC)が早ければ9月にも利下げに踏み切るとの観測が浮上。これまで主流だった10月開始の見通しが前倒しされた。また、年内に少なくとももう1回の0.25ポイント追加利下げが実施されるとの予想も引き続き織り込まれている。
5月米雇用統計の発表を6日に控え、この日発表された先週の米新規失業保険申請件数は予想外に増加し、昨年10月以来の高水準に達した。これがFOMCの政策変更に連動するスワップ契約のリプライシングを促した。米国債相場は上昇。前日にも雇用関連統計の弱さに反応して大きく買われていた。
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ラファイエット大学の最高投資責任者(CIO)、クリシュナ・メマニ氏は「景気は減速しつつある」とブルームバーグテレビジョンで指摘。「ハードデータが軟化してきている。経済が減速しているという明確なトレンドがある」とし、「米金融当局に利下げへの道を開いている。今すぐにではないが、年後半に実施されるだろう」と述べた。
原題:Traders Embrace September Fed Rate Cut Amid Job Market Weakness(抜粋)
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