米総合PMIが上昇、企業の景況感改善-貿易巡る不安が後退
Nazmul Ahasan
更新日時
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S&Pグローバル総合PMI速報値、1.5ポイント上昇の52.1
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企業は商品や原材料にかかる輸入関税の増加分を価格に転嫁
米国の企業活動と生産の見通しは5月に改善した。関税による価格上昇圧力は高まり続けているものの、貿易を巡る不安は後退した。S&Pグローバルが購買担当者指数(PMI)速報値を発表した。
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S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は発表文で「4月は景況感の落ち込みが懸念されたが、5月はそこから回復した。関税引き上げの一時停止が主に寄与する形で、向こう1年に対する悲観的な見方は幾分か和らいでいる」と述べた。
企業の活動と景況感の両面で安定化が示唆される一方、企業は商品や原材料にかかる輸入関税の増加分を価格に転嫁している。総合PMIの販売価格指数は3カ月連続で上昇し、2022年8月以来の高水準となった。
この上昇は供給不足への懸念を反映しており、多くの生産者は在庫の積み増しに動いている。製造業PMIの在庫指数は、データを取り始めた2007年以来の高水準に上昇した。
ウィリアムソン氏は「5月の回復は少なくとも部分的に、関税に関連したさらなる問題、特に7月に90日間の猶予期間が終了した後に関税が一段と引き上げられる可能性に備えて、企業やその顧客が前倒しで行動していることに起因している」と指摘した。
原題:US Business Activity, Sentiment Improve as Tariff Anxiety Eases(抜粋)
US May Flash Composite PMI 52.1 vs 50.6
US May Flash Manufacturing PMI 52.3; Est. 49.9
US May Services Flash PMI 52.3; Est. 51
(統計の詳細など追加し、更新します)
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