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トランプ氏、欧州ワインに関税200%の方針-EU報復措置に対抗

更新日時
  • トランプ氏、「米国のワイン、シャンパン業界にとって素晴らしい」
  • 商務長官はEUと協議へ、報復措置「取り下げるべきだと気づくはず」

米国のトランプ大統領は13日、欧州産のワイン、シャンパン、その他のアルコール飲料に200%の関税を課す方針を自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で明らかにした。米国と欧州連合(EU)間の貿易戦争がさらに激化しそうだ。

  トランプ氏は投稿で、EUが米国産ウイスキーへの課税に踏み切れば、輸入関税を課すと述べた。EUは12日、米国が鉄鋼・アルミニウムの輸入に関税を発動したことに対抗し、バーボンなどを含む260億ユーロ(約4兆2000億円)相当の米国製品に関税を課す計画を発表した。

  トランプ氏は「関税が直ちに撤回されないのであれば、米国は近く、フランス産および他のEU加盟国産の全てのワイン、シャンパン、アルコール製品に200%の関税を賦課する」と表明。「これは米国のワイン、シャンパン業界にとって素晴らしいことだ」と投稿した。

  投稿を受け、欧州のワインメーカーの間で株安が広がった。ワインとスピリッツ部門を持つLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは1.1%、コニャックメーカーのレミー・コアントローは4.7%、スピリッツメーカーのペルノ・リカールは4%、それぞれ下落して引けた。

  フランスのサンマルタン貿易担当相は、トランプ氏は「自ら引き起こした貿易戦争をエスカレートさせている」とX(旧ツイッター)に投稿し、「われわれは脅しには屈せず、常に自国の産業を守る」と述べた。

  この投稿後にトランプ氏はホワイトハウスで、今週導入した鉄鋼・アルミニウム関税を撤回するつもりはなく、世界の貿易相手国に対して4月2日にも発動する包括的な報復関税について譲歩する気もないと明言。 「われわれは長年、かもにされてきた。もう、かもにはされない」と語った。 

  トランプ氏が再び関税を示唆したことで、米国株の売りが再開。S&P500種指数は一時1.3%下げ、このまま引ければ高値からの下げが10%に達し調整入りとなる。

  ラトニック米商務長官は同日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「トランプ大統領は欧州の対応に強い不快感を感じている」と述べ、「大統領は米国を気にかけ、米国民に尽くしたいと考えている。欧州はなぜ、ケンタッキーのバーボンやハーレーダビッドソンのオートバイに目を付ける理由があるのか」と続けた。

  ラトニック氏は、トランプ政権1期目にEUが発動した米国の象徴的な製品に対する関税措置に言及。この対米関税は、バイデン政権時には発効が停止されたが、その停止措置も3月31日で期限を迎える。新たな合意あるいは停止措置の延長がなければ、EUはこうした米国製品への関税を復活させるだけでなく、さらに高い税率を課すことになる。

  ラトニック氏はEU当局者と13日中に話す予定で、「彼らはこうした措置を取り下げるべきだと気づくはずだ」と発言した。EUの報道官は電話会談が予定されていることを確認した。

原題:Trump Vows 200% Tariff on EU Wine, Escalating Trade Tensions (1) (抜粋)

(詳細を加えて更新します)
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