OPECプラス、予想上回る増産の5月実施で合意-原油は一段安
Grant Smith、Fiona MacDonald、Salma El Wardany、Nayla Razzouk
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OPECプラス、5月に日量41万1000バレルを追加供給
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OPECプラスは5月5日に再び会合を開き、6月の生産量を決定
石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は3日、予想より大幅な増産を5月に実施することで合意した。これを受け、トランプ米大統領による関税発表で既に下落していた原油相場は一段安となった。
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サウジアラビアとロシアが率いるOPECプラスは、日量41万1000バレルを市場に追加供給することが、OPECのウェブサイトに掲載された声明で明らかになった。従来の生産計画で合意した増産幅の3倍に相当する。決定に至った加盟国閣僚の電話会議では、割り当てを上回る生産を継続してきたメンバー国への対応が焦点の一つだったと、複数のメンバー国代表が明らかにした。
ニューヨーク原油先物相場は一時7%を超える下げとなった。
貿易面での緊張が高まる中で世界の石油市場は依然脆弱(ぜいじゃく)だ。OPECプラスのメンバー国の多くは国家予算のバランスを取るため原油価格の上昇を必要としているが、OPECプラスはトランプ氏からの「原油価格の引き下げ」という外圧にも直面している。
OPECプラスは、これまで数回にわたり延期していた生産引き上げをようやく4月に開始。供給を日量13万8000バレル引き上げる。
声明によれば、OPECプラスは5月5日に再び会合を開き、6月の生産量について決定する。
原題:OPEC+ Deepens Oil Price Slump by Accelerating Supply Hike (2)(抜粋)
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