トランプ大統領、対中協議「中身のあるものに」-関税引き下げも
Annmarie Hordern
更新日時
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中国製品の多くに課している145%の関税引き下げ検討も
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減税巡る取り組みと共に投資家にとって楽観材料と指摘
トランプ米大統領は、今週末に開始される中国との貿易交渉について、目に見える進展が得られるとの見通しを示した。中国側に譲歩する意向があると予測し、大きく前進すれば対中関税率の引き下げを検討する可能性があると述べた。
トランプ氏は8日、「中身のあるものになると思う」と、英国との貿易枠組み合意発表に当たってホワイトハウスで発言。さらに、交渉が順調に進めば、中国製品の多くに課している145%の関税率を引き下げることも検討する可能性があると指摘した。
関税率引き下げの可能性について記者団からの質問に、「あり得る」と回答。「様子を見るつもりだ。現在は145%で、これ以上は上がりようがない。従って、下がるのは確かだ。われわれは非常に良好な関係を築けると思う」と語った。

トランプ大統領
Photographer: Samuel Corum/Sipa/Bloomberg
米中協議への期待感とトランプ氏が英国との貿易協定合意を発表したのを受け、8日の米株式相場は上昇し、S&P500種株価指数は一時約1.6%高となった。米国債や金、安全資産通貨は軟化した。
トランプ氏は、貿易を巡る前向きなニュースに加え、政権1期目に成立した減税の延長と拡大のための法案可決に向けた共和党の取り組みが、投資家にとって楽観材料になるとした。
一方でトランプ氏は7日、中国との交渉では、香港メディアの重鎮だった黎智英(ジミー・ライ)氏の問題を提起する計画を表明している。こうした動きは、中国を刺激する公算が大きい。
黎氏は、香港で民主派メディアを率い国家安全維持法(国安法)違反に問われている。
原題:Trump Says ‘Substantive’ China Talks Could Yield Tariff Cut (1)(抜粋)
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